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ファイルの内容【EPILOGUE FILES】

バイオハザード3 ラストエスケープで読むことができるファイルの内容【EPILOGUE FILES】を掲載しています。

目次

内容
事件の後ジル・バレンタインは旅立った。
クリス・レッドフィールドと合流するためである。
だが・・・・・・ジルを待っていたのはもぬけの殻となった隠れ家であった。
床にはクリスのナイフが道標のごとく鈍色の光を放っている。
ジルは迷いなくその場を立ち去った。
彼女は信じている。
必ず生きて再会する、そう盟友と誓ったのだ。

「クレア、すまない」クリス・レッドフィールドは何度目かの手紙をいつもの言葉で締めくくった。
サングラスをはずしてカフェの温かい日差しに目を細めると目の前を娘が軽やかに通り過ぎていく。
・・・・・・年の頃は妹と同じであろうか。
その後クリスは自分の行方を追い妹が戦いに身を投じている事実を知った。

バリー・バートンは幼い娘達の前にかがみ込むとゆっくりとかぶりをふった。
「すまない、仲間が待っている」一度は家族のため、裏切りに手を染めようとしたこともあった。
それが仲間に許された時、男は家族と離れても信頼に報いる意思を認めたのだ。
「あなた、私達は大丈夫・・・・・・」妻は花のような笑みを浮かべ、精一杯の背伸びで夫にくちづけした。

レオン・スコット・ケネディはアメリカ政府情報局員を名乗る男を前にしていた。
「俺を殺すのか・・・・・・」男はゆるく唇を笑みの形にゆがませる。
「シェリーはよせ。あの子に罪はない」「ああ、だが知り過ぎている」
男は目線を上げレオンの顔を正面から見据えた。
「率直に言う、我々は君の能力を高く評価している。悪い話ではない。穏便にすませるなら選択は一つだ」
レオンは目を閉じ、そして答えた。

「俺とシェリーを置いていくんだ」
クレア・レッドフィールドはレオンの言葉に耳を疑った。
「レオン、どうして?」「君は兄貴を探しているんだろう?」
負傷しているレオンと衰弱したシェリーは一刻も早い保護を必要としている。
しかし彼女にはこれ以上の時間的余裕はなかった。
「私・・・・・・必ず帰る。約束する!」クレアはひとり荒野へ消えた。

「身寄りは?」軍将校がつとめて穏やかに問いかけてもシェリー・バーキンは答えなかった。
少女に肉親はいない。自らが生み出した軍用ウィルス“G”によって無残な最後をとげたのだ。
少女は自身の両腕で身体を抱きしめると小さな唇をかみしめた。
きっと戻ってきてくれる・・・・・・。
孤独なシェリーにとってクレアの残した赤い皮ジャケットだけがただひとつ残された人との絆であった。

女は鏡に映る自分の姿を見つめていた。エイダ・ウォンと呼ばれた女・・・・・・。
しかしその名前に別れを告げる朝が訪れていた。
次の仕事まで、あと数刻。
「私はもう、エイダじゃない・・・・・・」わき腹には真新しい裂傷があった。
女がエイダであった時愛した男を守るために受けた傷である。
「これはエイダの傷、私の傷じゃない」エイダ・ウォンで無くなる朝女はとめどない涙を流していた。
「またあんただけか、死神」回収した唯一の兵士がハンクであることがわかるとヘリのパイロットは毒づくように言った。
「いつもだ。あんただけが生き延びる。
どんな地獄のような戦場でも」ハンクはパイロットには応じず、回収したカプセルを掌に取り出してもてあそんだ。
地獄は死神の領域である。
「死神は死なず、か・・・・・・」
生還者はかすかな笑みを浮かべていた。

ラクーンシティを舞台にした物語は完結した。
しかし、欲望本位の研究が続けられるかぎりバイオハザードの恐怖は終わらない。
永遠に・・・・・・。

THANK YOU FOR PLAYING




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