超執刀カドゥケウス攻略 攻略チャート/セリフ集 第2章 神の手 - ゲーム完全限界攻略メモ置場

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攻略チャート/セリフ集 第2章 神の手

超執刀カドゥケウス攻略 攻略チャート/セリフ集 第2章 神の手を掲載しています。

目次

眠れる力
月森孝介
あれから思い返して見ると…あの時…一体ボクは何をしたんだ…。
時間の流れが遅くなったような…ボクは、あの通りに執刀したのか…?
あの時のボクの手さばきは、自分でも…信じられなかった…。

沓掛真一
月森!
おい、月森!

月森孝介
…あ、は、はい。

沓掛真一
何をボーっとしているんだ、緊張感が足りないぞ!

月森孝介
す、すいません…。

沓掛真一
石川さんの手術(オペ)打ち合わせ、始めるからな。
利根川くん、用意して。

利根川アンジュ
ハイ、わかりました。

沓掛真一
よし、それではこれから石川さんの手術について説明する。
眩暈や悪心がするとの事で検査してみた結果、脾臓に原因があった。
加齢により蓄積された血管内の老廃物が脾臓内で栓塞を起しているらしい。
今回の手術は、その老廃物を取り除くのが目的だ。
30分前に血管造影剤を静注しておいたので、
局所エコーにて老廃物の影を見つける事ができるはずだ。
影を見つけたら、ピンセットでその影付近をつまんでクリッピング。
老廃物の動きがとまったら、メスで切開の後、ドレーンで吸引だ。
血管の手術は精細な作業になる。ルーペを必ず使用して行うように。
今回の手術要項は…
・血管内の老廃物の全除去
以上だ。
老廃物を流れるにまかせておくと、塞栓によりバイタルが低下する。
出来る限り素早く正確な執刀を心がけるように!

月森孝介
了解です!手術(オペ)を開始します!
name 石川 次郎
Height 165.0cm
Weight 60.2kg
概要
膵臓の血管に老廃物による血栓が多数発生。
早急な摘出が必要。
会話内容(手術中)
利根川アンジュ
脾臓のデータが悪化しています。速やかに処置をお願いします。
血管造影剤が効いていますね。問題の血管を確認しました。
この中に血管塞栓の原因となる血栓が流れているようです。
では、これから精密作業になります。ルーペで血管部位を拡大して下さい。
マクログラフィにて拡大しました。この状態で作業をお願いします。
まずは、ぼんやりとしか見えない血栓をエコー探査し、位置を確定しましょう。
次は血栓の動きを止めましょう。ピンセットで血栓部を挟んで下さい。
血栓が動きを止めました。そこを小さくメスで切開して下さい。
切開部にドレーンを当て、血液ごと血栓を吸い出してください。
血栓の吸引(ドレナージ)成功です!ゼリーで穴を治療して下さい。
切開後、治療完了です。放置しないよう気をつけて下さいね。
血栓が脾臓を通過する度、バイタルが低下しているようです!
血栓、順調に減少しています。血流状態も改善されてきました。
あ……!
血流の変化により、今まで停止していた血栓が流れ始めました!
このままでは危険です…!!

月森孝介
くそ…スピード勝負か…!!冷静に…敏速に…集中しろ……!
また…視界がゆっくりに…!やれる…今なら全て処置できる!

利根川アンジュ
先生…あなたは一体…。
け、血栓影…もう見当たりません。処置完了です…。
術創を縫合(スーチャ)して完了です。よろしくお願いします。
お疲れ様です、月森先生。素晴らしい手術でした。
攻略
解説に沿って進めればなんなくこなせる

白い血栓が通過する前にすばやく取り除こう
血栓が通過するとバイタルが急低下するので注意しよう
会話内容(手術後)
利根川アンジュ
先生はもしかして、スゴい外科医なのかもしれませんね。

月森孝介
え?

利根川アンジュ
昨日の手術(オペ)もなんですけど、時々本当に人が変わったみたいだった。

月森孝介
(確かに、あの時の感じ…自分が自分でないような感じだった)

利根川アンジュ
いつもああなら、私も心配いらないんですけど。

月森孝介
じゃあ、いつもは心配してるってこと?

利根川アンジュ
ハラハラです。

月森孝介
はぁ……。

沓掛真一
利根川くん、今の手術(オペ)のビデオ、あとで私にまわしてくれるかな。

利根川アンジュ
あ、はい。

沓掛真一
記憶間違いでなければ…私は、またアレを見る事になる…。
超執刀
会話のみ
北崎威一郎
……今日ここへ呼んだのは他でもない、お前に少し忠告しておきたくてな。
沓掛から聞いた……お前に超執刀の素質があると。

月森孝介
超執刀…?沓掛先生が言った…?

北崎威一郎
聞いていないのか?

月森孝介
何も…。

北崎威一郎
誰もが延命を諦め、サジを投げられてしまった患者……
そんな死を待つだけの患者をも救う、それが超執刀だ。
誰が言ったかは知らんがな。
その超執刀を司る医師をして、神医と呼ばれるのだ。

月森孝介
神医…?ボクがですか…?

北崎威一郎
超執刀と呼ばれるものには、いくつかの要素がある。
瞬間の判断、強靭な精神、そして、正確無比な執刀術…。
気づいてないのか?今までとは違う執刀をしていることに。

月森孝介
確かに……最近は、その……
視界の中の時間が、ゆっくり流れているような感覚を…。

北崎威一郎
お前のもつ『超人的な集中力』それが、錯覚させているのだろう…。
紛うこと無き、超執刀の素質の1つだ。

月森孝介
ボクに、そんな力が…?

北崎威一郎
だが…捨ててしまえ。そんな力は、医師には不要だ。

月森孝介
え…?

北崎威一郎
お前は医者として成長している、程なく、一人前の外科医になるだろう。
過ぎた力を得る、それがどんなに辛い事か、お前には分かるまい。
…月森。医師の手は、重い。
救いを求める患者の想い、その命、全てがすがりついている。
過ぎた力を得れば、どこまでもその手は重くなっていく。
そして、それに耐えられる医師は多くない…。
私は、お前のためを思って言っているのだよ。
そんな力は忘れ、普通の医師であり続ける事が、お前の幸せなのだ。

月森孝介
ボクの…幸せ…。

北崎威一郎
今のお前は、開きかけたドアだ。
その向こうを覗こうとし続ければ、いずれドアは開いてしまうだろう。
逆に、背を向けていれば、ゆっくりとドアは閉まっていく。
しばらく手術から離れろ。そして、その事を忘れてしまえ。

月森孝介
…でも…ボクは…。

北崎威一郎
それが、お前のためだ。

月森孝介
………。
神の手を目指して
月森孝介
………。

沓掛真一
どうした、月森。回診の時間じゃなかったのか?

月森孝介
沓掛先生…。
ボクは、これ以上ウデを磨く必要ないんですかね…。
…院長はクギを刺したか。
超執刀を使える者がいると知れば、変わってくれるかもと思ったが…。

月森孝介
ボクは、どうしたらいいんでしょうか。

沓掛真一
かつて……院長がまだメスを握っていた時分…。
その技は超執刀と名づけられ、院長は神医と呼ばれていた。

月森孝介
え…!?じゃあ…院長も…!?

沓掛真一
だが、ある時から院長はメスを握らなくなった。
そう…たった一度の失敗でな。

北崎威一郎
『過ぎた力を得ればどこまでもその手は重くなっていく』
『そして、それに耐えられる医師は多くない…』

月森孝介
ボクに出来るでしょうか…超執刀を…修めることが。

沓掛真一
私はそんな才能を持たぬ普通の医師だ。何のアドバイスもしてやれん。
だが、お前がもし自分の信念に従ってその力を使いたいというなら・・・
その力を、完全にお前のものにしなくてはならん。

月森孝介
力を…ボクのものに…?

沓掛真一
そう…『完全に』な。
院長の一度の執刀過誤は…一度のコントロール・ミスだった。
他人には分からぬ領域で試み、間違い、…結果として…辛い結末を迎えた…。
院長の過去を、ただの悔恨にしてはいけないと、私は思う。
お前は、その力をコントロールできるようにならんといかん。

月森孝介
ボクに…できるでしょうか?

沓掛真一
お前の執刀の力は『集中』にある。それを高められれば……
上の段階に登れるのでは、と…私は考えるがな。
…私には分からぬ領域のことだ、最後に頼るのは自分自身だぞ。
じゃあな…。

月森孝介
集中力を高める…か。
そういや、父さんに教わったっけ、『お前は集中力が無いから』って…。
小さな星を描いて…じーっと見つめる…それで、余計な考えを消していくんだ。
どこで調べたんだか…でもその後、塾の成績が上がったっけ。
なんだかスウッと、落ち着いた気持ちになったよな…。
あれ、もしかしたら集中力を高めるのに使えるかもしれない…!

月森孝介
どうせやるなら手術室(ここ)がいいな…。
まず…頭の中に、手術中の光景を思い浮かべる……
そして…1つの記号を描いてみる。その一点に集中…集中…!
…よし、やってみよう!
えーと、手術(オペ)を開始する…!
name --
Height --cm
Weight --kg
概要
自己鍛錬手術。
超人的集中力を我が物とせよ。
会話内容(手術中)
月森孝介
神医と呼ばれる者の力…超執刀。ボクに、出来るだろうか?
まず、手術中を思い出す…!目の前に患者がいる…。
手術の時…ボクの手はメスを持ち…こう動く…。
よし…。そして…手に意識を集中する……!
あのカタチを頭に思い描く、そして、それを手でなぞる…。
■失敗時■ちがう…!もっと素早く、正確にだ!
あの感じに…届きそうだ…!よし、もう一度!
視界がヒリつくあの感じ…目の前には、ただ、患部だけがある…!
今度は本番だ…。集中しろ…集中しろ…!
もう一度だ…!超執刀…手に入れてみせる…!
はあっ…はあっ…!あと少しで…そこに手が届く…!
………同じだ。あの時と……同じ感覚だ……!
これが超執刀…。ボクの…医師としての…力…。
く…頭が…痛い。少し頑張りすぎたかな。
攻略
きれいに★を描いていこう
会話内容(手術後)
月森孝介
今の感じ…あの時と同じだ…!
超執刀…使いこなせるかもしれない!
神の手の覚醒
沓掛真一
以上で全体報告会は終了だ。各部署できちんと検討するように。
これから外科のカンファレンスを行う。担当医はこのまま残ってくれ。

月森孝介
………。

利根川アンジュ
…先生、始めますよ。

月森孝介
………。

利根川アンジュ
月森先生!カンファレンスを始めますよ!

月森孝介
…あ、ああ!
失礼、気がつかなかったよ。

利根川アンジュ
どうかしたんたですか?ずっとレントゲンにらんで…。

月森孝介
いや、手術(オペ)のシミュレートをやってただけだよ。
さてと…これから術前カンファレンスだったね。

利根川アンジュ
…最近、自分の世界に入ることが多いのよね、先生…。
まあ、集中力が強いんだから、悪いことじゃないと思うけど…。

沓掛真一
これから手術を行うのは、午前中運ばれてきた小松さんなのだが…
現在、非常に危険な状態にある。
検査の結果、大腸付近に大量の血管瘤が確認できた。
そのうちのいくつかが破裂し、貧血状態に陥っていたようだ。
緊急に開腹し、血管瘤の処置をしなければならない。
今回の手術要項は…
・大腸表皮上血管瘤を処置
以上だ。

まず膨張している血管に鎮静液を注入し、一旦患部を縮小させる。
その間に、問題となる部位を切除し、血管を再縫合する。
例によって血管部位の精密作業だ。ルーペを使って処置するように。
月森、今は余計な事は考えず、目の前の患者の事だけに集中しろ。

月森孝介
…はい!
では、これより手術(オペ)を開始します!
name 小松 守夫
Height 155.2cm
Weight 64.9kg
概要
大腸表面に多数動脈瘤が発生。
薬剤での沈静処置、血管縫合が必要。
会話内容(手術中)
利根川アンジュ
今は降圧剤で抑えていますが、いつ動脈瘤が破裂するかわかりません。
急ぎましょう、月森先生。
消毒処置完了しました。開創して下さい。
あの血管にあるコブのようなものが動脈瘤ですね。
あの部分をルーペで拡大して下さい。動脈の処置です、慎重に行いましょう。
まず最悪の事態を回避しましょう。瘤に注射で鎮静液を投与して下さい。
これでしばらくは破裂しないはず…。
問題の部位を速やかに切除して下さい。
■失敗時■鎮静液の効果が切れました!速やかに再度投与して下さい。
切除完了!そのままトレイに摘出して下さい。
■失敗時■血管付近は精密な作業になります。ルーペで拡大してから処置しましょう。
次に、切断された血管の再吻合したいのですが…。
このままでは血だまりが邪魔なので、先に吸引しておきましょうか。
血管部位クリアになりました。では、血管を吻合しましょう。
切れた血管をピンセットでつまんで、もう片方の部分につないで下さい。
■失敗時■くっ…出血が!もう1度吸引しなおして下さい!
次に血管吻合です。ピンセットで血管をつないで下さい。
血管、吻合できました。このまま速やかに縫合して下さい。
動脈瘤の処置、完了です。これでもう安心…ですね。
それでは、ルーペを解除して下さい。術創を縫合して終わりましょう。
えっ…!!また…!?
この付近の血管には、全て瘤化する危険性がありそうです!
手術を継続しましょう!危険性のある血管は全て処置します!
ふぅ…キリがない…。先生、頑張って下さい!
■失敗時■うっ…!動脈瘤が破裂しました!
■失敗時■止血します!まずは血だまりの吸引を!
■失敗時■先生!もうちょっと慎重にやって下さい!
お疲れ様です…ひとまず収まったようですね。
もう少し様子を見て、問題なさそうなら閉創しましょう。
こ…これは…危険です!急いで処置しないと…!
もしかすると…先生の『あの力』なら…!!
■失敗時■動脈瘤破裂!!危険です!!止血を急いで!!
土壇場で見せる神業…、あれが沓掛先生の言う超執刀…?
凄い…でも…。なんだか…少し…怖い…。
あれが医師の技術だとすると、医師の行き着く先って…。
あ、す、すいません…。そろそろ閉創しましょう。
では、最後の縫合をお願いします。
手術終了します。お疲れさまでした、月森先生。
攻略
多数、出現した動脈瘤は時間がたつと破裂してバイタルが急低下してしまうため
1つずつ処置するのではなく鎮静剤注射→メスで切り取り
まで全ての動脈瘤に行うと破裂の心配がなくなるので
1つずつ摘出・縫合を行っていこう
会話内容(手術後)
沓掛真一
超執刀、どうやらモノにしたようだな。
だが、その力ばかりに頼っては駄目だ、まだまだお前は基礎技術が足りん。

月森孝介
(あれ…なんだ…)

沓掛真一
私がみっちり鍛えてやるから、覚悟しておくんだな。

月森孝介
(目の前が…暗い…)

沓掛真一
月森、返事はどうした。
おい!どうした月森!
神の手の代償
会話のみ
『その力を捨てろ』

月森孝介
…でもボクは…

『身に過ぎた力をもつことが、どれ程辛い事か、お前にわかるか?』

月森孝介
…病気で苦しむ人を助けたくて、医者になったんだ…

『自らの命をかけてもか?自らの幸せを放棄してもか?』

月森孝介
…わからない…
…でも、ボクは目の前の命を救いたい…
…救いたいんだ…。

……………。
………。

月森孝介
あれ…?ここは…?
病室の天井だ…どうしてボクがここで寝てるんだ…?

利根川アンジュ
月森先生!

月森孝介
あれ、利根川くん?ボクは一体…?

沓掛真一
おまえは小松さんの手術のあと倒れ、まる3日間眠り込んだんだ。

月森孝介
み…3日!?そんなに……!?
…その間の診療は!?確か手術の予定もあったはずです!!

沓掛真一
…過ぎたことはいい、何とかスタッフを回したよ。
それよりも、お前の今後だ…。

月森孝介
……ハイ。

沓掛真一
結論から先に言わせてもらう、月森、お前の超執刀を禁じる。

月森孝介
どうして…ですか…。

沓掛真一
超執刀…特に、お前のようなタイプは、体に極端な負荷がかかるようだ。
手術中に倒れてしまうかもしれん、お前の超執刀はリスクが高すぎる。

月森孝介
でも…小松さんの手術は、超執刀がなければ成功しなかった…。

沓掛真一
確かに…そうだ。だから、一切使うな、とはいわない。
どうしても必要な時に、限られた一瞬だけ、その力を使うんだ。
そもそも、超執刀をアテにしてはいかん。
お前は外科医としての経験も技量もまだまだ不足している。
超執刀があったから助かった、というのは結果論でしかない。
一人でも多く患者を救いたいのなら、まず場自分のウデを鍛えろ。

月森孝介
はい…。

沓掛真一
あわてるな。お前の中に眠る素質は、ゆっくりと磨いていけばいい。
そして、いつか神医と呼ばれる医師になれ。

月森孝介
は、はいっ!
生きたくない
利根川アンジュ
先生、急患が運ばれて来ました!バイタル60、意識レベル300!!
原因不明の失血によりショック症状を起こしています!

沓掛真一
これは…緊急オペが必要だ…!スタッフを招集しろ!
利根川君は手術室まで搬送を!月森、急いで執刀の準備だ!

月森孝介
ハイ!

沓掛真一
運ばれてきた患者は17歳、女性、既往歴等に関しては不明。
原因は不明だが、胸孔内に多量の出血が認められた。
月森、直ちに胸開して処置にかかれ!
今回の手術要項は1つ。
・胸孔内の総ての出血創を治療
以上だ。
大きな裂傷に対してはまず血だまりをドレーンで除去し、
その後、ピンセットで裂け目を閉じてから縫合すればいい。
出血は吸引(ドレナージ)して、患部をクリアにしてから施術するように。
以上だ!急げ月森!

月森孝介
緊急手術!開始します!
name 大賀 沙代子
Height 150.4cm
Weight 43.2kg
概要
右肺に複数の出血性裂傷あり。
バイタルが低下が著しく要注意。
会話内容(手術中)
利根川アンジュ
血圧、バイタル、現在も低下中!!急ぎましょう、先生!!
この傷…!!ど…どうやったらこんな事に…。

沓掛真一
目立った外傷はないというのに、一体…何故…!!
いや、原因追求は後にしよう、とりあえず出血をなんとかするんだ!

利根川アンジュ
わかりました。先生、傷の処置を開始しましょう!
あの大きな出血創が最優先ですね。血だまりの吸引を忘れずに…!
ひ…酷い傷…。このまま縫合しては危険です。
縫合する前に、ピンセットで一旦傷を閉じましょう。
傷の広い部分の端をつまんで、細長い一本の線になるようにして下さい。
■失敗時■くっ…また出血が…!出血源を処置しないとキリがないわ…!
いい感じです、先生!傷口が開かないうちに縫合を!
■失敗時■また傷が開いてしまいました。傷を閉じたら急いで縫合して下さいね。
ふぅ…出血は止まったみたいですね。他の所も引き続き処置しましょう!
なんとか…大きな出血創の処置は終わりましたね。
残った小さな出血創を処置しましょう。まだ気を抜かないで下さいね。
■小さな裂傷を先に処置時■小さな裂傷の処理は完了しました。しかし、まだまだ危険な状態です!
■小さな裂傷を先に処置時■大きな出血創が残っていますので、そちらを速やかに処置しましょう。
全出血創、縫合完了です。何とか…助かりましたね…。
運ばれてくるのがあと少し遅かったら、どうなっていたか…。
それでは胸閉しましよう。先生。
手術、無事成功です。お疲れ様です、月森先生!

沓掛真一
よくやったな、月森。
攻略
バイタル低下に注意しつつ裂傷を縫合していこう
会話内容(手術後)
利根川アンジュ
…何故…あんな所に傷ができたんでしょうか…。

沓掛真一
わからん…外傷性ではあんな傷にはならんしな…。
とにかく、しばらく入院させて様子を見るしかないな。

利根川アンジュ
ねぇ…先生、気づきました…?
あの子の手首の傷。

月森孝介
うん…まだ若い傷のようだった…。
彼女の病は、もっと深い所にあるみたいだね。
あるいは、今回の事もそれに関係があるのかもしれない…。
どうして?
会話のみ
■北崎病院・外科病棟201号室

大賀沙代子
出てって…!
私、助けてくれなんて…一言も言ってない!

月森孝介
大賀さん、落ち着いて。

大賀沙代子
目の前が赤くなって胸がズキズキして、意識が遠くなった…
きっと、私死ぬんだって…これでやっと死ねるんだ、って思った。
なんで助けたのよ!やっと願いが叶いそうだったのに!

月森孝介
どうしてそんなに死にたいんだ。
君はまだ若いんだし、これから楽しい事だって……

大賀沙代子
みんな、そう言うよね、これから楽しい事、あるって。
どうしてそう言えるの…?いままで、辛いことばっかりだった。
頑張って頑張って、それでも報われないことばっかり。
昨日ね、お母さんにも言われたの 『お前は駄目な子だ』って。
こんな私でも、幸せになれる?楽しい事、あるの?

月森孝介
それは、き、君の…

大賀沙代子
『君の気持ち次第?』
笑っちゃう。みんな同じで。

利根川アンジュ
…じゃあ死ねば?
この病院には今だって、生きるために必死で努力してる人がいるのに…
それでも、どんなに頑張っても助けられない人だっているのに…!
助けてごめんなさいね。勝手にすればいいよ!

月森孝介
アンジュ!

利根川アンジュ
先生もとんだ無駄骨だったね、あんなに一生懸命手術したのにね。

月森孝介
利根川くん、やめるんだ!

利根川アンジュ
わたし、他の仕事があるから…じゃあね!

月森孝介
……ふぅ。

大賀沙代子
アナタが手術してくれたんだ…ごめんね、ムダな事させて。

月森孝介
ムダじゃないよ。あのままだったら、こうして話す事もできなかった。

大賀沙代子
……もう放っておいて。
あの看護師さんみたいに怒るの、普通だと思うし。

月森孝介
放っておけないよ…君は病気だから。

大賀沙代子
手術したんでしょ?まだ治ってないの?

月森孝介
違うよ…そういう病気じゃない。
いつだったか、彼女に怒鳴られてね。傷を治すだけが医者じゃない!って。

大賀沙代子
………。

月森孝介
………。
可愛がってた猫がね…死んだんだ。ゴロって言うんだけど…。
ほんのちょっと目を離したスキにね、車にひかれて…ボクの不注意だった…。
ボクは自分が悪いと思った。
ゴロが死んだのはボクのせいだって。ボクがゴロを殺したんだ…って。
頭の中がグルグルしてさ…。
『ボクは悪い子だから死んじゃいたい』って、母さんに言ったんだ。そしたら…

大賀沙代子
そしたら…?

月森孝介
顔の形がかわるほどひっぱたかれた。
一緒に生きてくれたゴロに失礼だって、育ててくれたアタシに失礼だって、
そして…
『一生懸命生きてきた自分に失礼だ』…って、そう言ったんだ。

大賀沙代子
…自分に…?

月森孝介
沙代子ちゃんは誰と生きてきたの?

大賀沙代子
え…。

月森孝介
兄弟とかは?ペットとか…そうそう、あと友達とか。

大賀沙代子
兄弟はいません…両親と…あと学校の友達と…。

月森孝介
その人達の前で、まっすぐ目を見て、『わたしは死にたいです』って言える?

大賀沙代子
い…言えるわけない…!だから…わたしは一人で…

月森孝介
じゃあさ…これ、持って。

大賀沙代子
…鏡?

月森孝介
これを見て、自分に向かって、『わたしは死にたいです』って言える?

大賀沙代子
………。
わたしは…
わたしは………。

月森孝介
あの時、ボクも言えなかった…。
母さんは『じゃあ謝りなさい』って言った。

大賀沙代子
………。
…ごめん…なさい…。
…ごめん…なさい…。
ごめんなさい…。

月森孝介
もっと、傲慢に生きてみてもいいんじゃない?
親が叱るのは自分が悪いから、上手くいかないのも自分が悪いから…
そういうんじゃなくてさ、
『はあ?なんでアタシが悪いの?』って…これは母さんの口癖なんだけど。
一度それくらい言ってごらんよ…って、それはさすがにマズいのかな…。

大賀沙代子
……面白いお母さんですね。

月森孝介
え?そうでもないよ?普通っていうか…普通じゃないのかなぁ…
「アタシが病気になったら…」を口癖にして30年、未だ風邪1つひかないし。

大賀沙代子
…素敵ですよ、それ。
うっ……げほっ、げほっ。

月森孝介
あ、ごめん…途中からくだらない話に…
安静が大事だってのに何やってんだ…。

大賀沙代子
…少し、眠ります。

月森孝介
そうだね、ごめん、ほんとに…
今度…そうだ、何か…

大賀沙代子
先生。

月森孝介
ん…?

大賀沙代子
ありがとう…。
平穏な日々
会話のみ
月森孝介
ふぅ…回診終了っ。

利根川アンジュ
お疲れさま、コーヒーいれますね。

月森孝介
ありがとう、いただくよ。

利根川アンジュ
さっき大賀さんの部屋の前を通ったんですけど…。

月森孝介
…何かあったのかい?

利根川アンジュ
ご両親が来られたんです。
顔あわせるなり、3人とも泣き出して、ごめんなさいごめんなさい、って…。
色々あったみたいですね。お父様の仕事の事とか、進学とか…。

月森孝介
立ち聞きしてたの?

利根川アンジュ
だって…気になりますから…。
でも…そんなの死ぬほどの悩みとは思えないんですけどね。
思春期には誰でもある悩みのような気も…。

月森孝介
悩みの受け止めかたは人それぞれなんじゃないかな。
でもまあ…家族が来てくれたのなら良かったよ。
ボク達外科医は、体の傷は治せる。でも、心の傷は治せないからね。

利根川アンジュ
く…クサい台詞…。

月森孝介
う、うるさいな!
ま、まぁ…
その様子を聞くと、もう大丈夫かな。

利根川アンジュ
フフッ、そうですね。
でも、あの子、うちに運ばれて良かったですね。

月森孝介
ん、どうして?

利根川アンジュ
噂ですけど…最近、その…腕利きのプロがいるらしくて……

月森孝介
何の?

利根川アンジュ
……安楽死の。
あんな風に死にたがってるの見たら、いいカモにされちゃいますよ。

月森孝介
…ドクター・デスって言うんだっけ。
ボクには理解できない考えだな…。
生きたい
沓掛真一
月森、大賀沙代子の症状なんだが、検査室から妙なレポートが出てるんだ。

月森孝介
どうしたんです?肺の出血の原因がわかったんですか?

沓掛真一
いや、それとは直接関係ないのだが…。
血中からシプロヒスシンが相当量検出されたらしい。

月森孝介
シプロ…?なんです、それ?

利根川アンジュ
せ…先生…抗ヒスタミン剤の1つですよ。
アレルギーの治療で良く使っている…。

月森孝介
そ…そうだっけ…で、彼女もそれを服用していると?

沓掛真一
ところが、そういった形跡はない。
しかし、血中濃度で言えば、通常の投薬の24倍の量なんだ。

利根川アンジュ
確かシプロヒスシンの大量投与による副作用は、頭痛や情緒不安定…。

沓掛真一
その通り、酷く落ち込んだり、自殺にまで発展する場合もある。

月森孝介
じゃあ彼女の自殺の原因はそれだと?

沓掛真一
それだけではないだろうが、大きな原因の1つだと考えられる。
だが、シプロヒスシンが体内で合成されるなど、聞いた事もない。
肺の中の裂傷といい、何か未知の原因があるようにしか考えられんのだ…。

看護師
『せっ…先生!!』

沓掛真一
どうした?

看護師
『大賀さんの容態が!!胸部に激しい痛みを訴えています!!』

沓掛真一
何だって…!!

大賀沙代子
ぐっ……胸が……。

月森孝介
大賀さん!!

大賀沙代子
せ…んせい……
わたし、生きようって決めたのに…
先生…助けて…わたし、生きたいよ…!
助けて……!!

沓掛真一
月森、お前は執刀の準備!
利根川君はオペスタッフに連絡を!
急げ!!

沓掛真一
血圧が低下し、非常に危険な状態になっている。
この事から、前回の手術と同じく、肺からの大量出血と考えていいと思う。
だが、裂傷のできる原因が必ずあるはずだ。
それを究明しなくては、彼女は爆弾を抱えたままになる。
今回の手術要項は2つだ。
・胸孔内の総ての出血創を治療
・裂傷が発生する原因を解明
今回はわたしも助手として参加する。月森、気を引き締めて行け!

月森孝介
彼女は生きたいと言った!必ず…助けてみせる!
name 大賀 沙代子
Height 150.4cm
Weight 43.2kg
概要
右肺に原因不明の出血裂傷が再発。
止血処置と、原因の究明が必要。
会話内容(手術中)
利根川アンジュ
沙代子ちゃん…どうして…せっかく自分から生きたいって…。

沓掛真一
わからん…今回の症状はおかしな事が多すぎる。
月森、細心の注意と慎重さをもって執刀にあたるんだ。
利根川君も、各モニターから目を離さないように。

利根川アンジュ
では、執刀を始めてください。よろしくお願いします…!

沓掛真一
む………!!

利根川アンジュ
な…なんでよ…!!3日前に治したじゃない!!

沓掛真一
月森、大賀さんの体力は高くない。まして今回は2回目の開胸だ…。
処置を急ぐんだ、月森。術式はこの前の通りにやればいい。

利根川アンジュ
出血処置、順調に進行しています。そのまま継続して下さい。

沓掛真一
おかしい…ここまでは何も…ないな…。

利根川アンジュ
…出血創の縫合は…終了です。どうしますか?

沓掛真一
何も、ないか…。仕方ない、閉胸して精密検査に回そう。
月森、ご苦労だった。縫合して終わ…

利根川アンジュ
なに…これ…!?

沓掛真一
ば…馬鹿な…どういう事だ…?何が起きている!!

利根川アンジュ
先生、エコー探査を!中に原因があるのかもしれません…!!
何…今の影…動いて…た……。

沓掛真一
月森、腫瘍と同じようにやるんだ…!
影を切って中のモノを引きずりだせ!
なんだコイツは…!!
こんな奴は見た事も聞いた事も無いぞ!

利根川アンジュ
先生、このまま暴れさせておくわけにはいきません!
レーザー焼却を提言します!

沓掛真一
…それしかないな…月森、慎重にアイツだけを焼き殺すんだ!

利根川アンジュ
レーザーは効いているようです!このまま焼却できれば…!!
出血によりバイタル低下がっ…!並列して縫合処理も行って下さい!!
…なんとか…焼却できましたね。

沓掛真一
利根川君、レーザー焼却はいい判断だった。
あの獰猛さ、そのまま摘出しようとすれば…逆に危険だったかもしれん。
うおおっ…!

利根川アンジュ
…まだいたの!!

沓掛真一
月森、全て探して焼き殺せ!大賀沙代子はそれで助かるはずだ!

利根川アンジュ
さっきと同じですね…!メスでいぶりだしてレーザー焼却を!
1体焼却完了!コイツら…ほんとに何なの…!?

沓掛真一
くそっ…!好き放題暴れやがって…!!
逃げたか…!構わん、何度でも影を切っていぶりだしてやれ!
これで最後…のようだな…。

利根川アンジュ
もう…大丈夫のようです…。

沓掛真一
月森も利根川君も、本当によくやった。残った傷の処置をして閉胸しよう。
…今の寄生体…まさか…あれがアイツの言っていた…。

利根川アンジュ
あれが…ギル…ス…?

沓掛真一
………!!

月森孝介
ど…とうしたんですか?二人とも、急に…。

沓掛真一
いや、なんでもない。縫合を済ませて終わろう、月森。

利根川アンジュ
沙代子ちゃん、これで治りますよね。本当に…お疲れ様です、月森先生。
攻略
バイタル低下に注意しつつ裂傷を縫合していこう
キリアキの攻撃による裂傷は優先に縫合しつつレーザーで攻撃して倒そう
会話内容(手術後)
沓掛真一
…みんな、今回のオペの内容は、スタッフの間だけの機密事項とする。
大賀沙代子に関するカルテは私の部屋に全てもってきてくれ。
詳しい説明は後日改めて行う。以上だ、解散!

利根川アンジュ
…先生、これがギルスなんですか?

利根川アンジュ
…知っているのかね?
少しですが…父が残した研究資料に、名前が…。

沓掛真一
君のお父さんが?ギルスを?

利根川アンジュ
父も研究者でした…もう、いませんけれど…。

沓掛真一
…もう少し時間をくれないか、私も、状況を整理したい。
ともかく、ギルスについては他言しないように。

利根川アンジュ
…わかりました。

月森孝介
…ギルス?一体なんなんだ…?
カドゥケウス
会話のみ
月森孝介
月森です。

北崎威一郎
…入れ。

月森孝介
失礼します。何の御用でしょうか…。

沓掛真一
まずは、その検査報告書に目を通してくれ。

月森孝介
検査報告…誰のですか?

沓掛真一
大賀沙代子のものだ。
ウチではできん検査でな…ある機関に特別にお願いしたものだ。

月森孝介
…何なんですか、この検査項目は。
知らない項目がほとんどだ…
……『キラル反応陽性(プラス)』……?

…所見:ギルス感染を確認…
スペクトル分析結果…G1-R…?

沓掛真一
数年前から、死に至るような新種の奇病がいくつか発生している。
そして、その奇病は総称して…『ギルス』と呼ばれている。

月森孝介
ギルス…じゃあ昨日のアレが。

北崎威一郎
そうだ… 大賀沙代子はギルス患者だった。
ろくに治療法もわからん病気をよくこの病院で治療できたものだ。

月森孝介
確かに、難しい手術でしたが…助かって良かったです…。

北崎威一郎
…だが、おかげで話が変な方向に転がり始めてな。
ある医療機関が、お前を欲しいと言って来たんだ。

月森孝介
ど、どういう事ですか…?なぜボクが…?

北崎威一郎
ギルスの治療に成功した、超執刀の能力が見込まれたようだ。

月森孝介
その、医療機関というのは?

沓掛真一
WHO(世界保健機構)に直属し、人類の脅威となる難病の殲滅を主にしている機関がある。
その名をカドゥケウス。

月森孝介
カドゥケウス…!?
それって、去年AHインフルエンザの完全防疫策を発表した機関ですよね!?
それだけじゃない、ガンやエイズ治療の論文に何度でも出てくる名前だ……
そんな機関がボクを…?

沓掛真一
どうする?
医療の最先端にたち、最高の技術を学ぶチャンスがお前には与えられた。

月森孝介
ボクにとっては…とても光栄な話です。
でも…急な話なので…どうすべきか…。
それに、そんな所にいって、ボクがメスをふるうだなんて…。

沓掛真一
結論はすぐに出さなくてもいい。
お前に与えられたのは命令ではない、ただのチャンスだ。

北崎威一郎
まあ、私の古い友人の頼みなので伝えたまでだ。
正直、行くことを勧めたりはせんよ。

月森孝介
ど、どうしてですか?

北崎威一郎
そんな大層な研究所のような所に、君の望む医療があるとは思えんな…
ウチのように、患者と直に向かいあう治療が、君の望みなのではないかね?

月森孝介
(確かに…そうかもしれない…)

北崎威一郎
…これも見せておかんとな。

月森孝介
これは…手紙ですか?
……『日曜日に(キリアキ)』
『彼らは死を待っているが、死は来ない』
『地に埋もれた宝にもまさって、死を探し求めているのに』
どういう意味なんですか?
病院には似つかわしくない…。

北崎威一郎
大賀沙代子が入院して間もなくウチに届いたものだ。
差出人は不明…。
ギルス患者が出る時には、往々にしてこれが送られてくるらしい。

月森孝介
それは一体…。

沓掛真一
ギルスは自然に発病するのではなく…
人為的要因で発生する可能性が考えられるということだ。
つまり……これは一種の医療テロ行為と考えられる。

月森孝介
な…なんですって!?

沓掛真一
何者かがギルスを作り、社会に流す。
目的は不明、要求も無く、ただただ医療現場(われわれ)に混乱をもたらす…。
そして、その行為は『医療テロ』と呼ばれている。
いつ彼らが大規模な行動を起こすか、ギルスがブレイクアウトするか…。
事情を知るものは、恐れているのだよ。

北崎威一郎
カドゥケウスに行くということは、つまり、そういうことだ。
じっくり考えたまえ…聡明な頭でな。
君のため、皆のため
■北崎病院・外科病棟207号室

笹野
先生、ホントにありがとうよ。
あんまり痛くて、死んじまうんじゃないかと…。

月森孝介
いえいえ、虫垂炎(アッペ)の手術はそんなに難しくないですから。
でも、無事完治してよかったです。おめでとうございます、笹野さん。

笹野
ウチのばあさんが病気にかかったら、先生が手術してくれよな!

月森孝介
その前に、手術するような病気にかからないように注意してくださいよ。

笹野
はっは、そりゃそうだな。

月森孝介
(確かに、院長の言うとおり、ボクの望むものは今ここにある…)
(ここを出る事は、僕にとって幸せな事なんだろうか…)

沓掛真一
月森、午後の手術(オペ)のカンファレンスを始めるぞ。

月森孝介
はい。

沓掛真一
今日お前に執刀してもらうのは、小児科病棟の木下さつきだ。

月森孝介
心房弁不全の子ですね…。

沓掛真一
ご両親は長い間迷っていたようだが、本人の強い希望により手術を決定した。
今回の手術要項は1つだ。
・心臓内部の弁を人工弁と交換する
弁の切除は3線切開で行ってくれ、周囲の繊維にそって3回かけて切除だ。
執刀はくれぐれも慎重に行うように…いいな?
ここ数年の技術の進歩で、不測の事態に対応する手段は格段に増えた。
だが、心臓手術の危険性が、0(ゼロ)になるという事は決してありえない。
利根川君は、サポートをよろしく頼む。心電図計(オシログラフ)に細心の注意を払ってくれ。

利根川アンジュ
わかりました。

沓掛真一
言わなくてもわかるな?
相手が心臓だとしても、いつも通りだ。
よし、打ち合わせ(カンファレンス)を終わる。任せたぞ、月森。

月森孝介
これより、胸部手術を開始します!
name 木下 さつき
Height 138.7cm
Weight 38.3kg
概要
僧坊弁不全症。
合併症を併発する恐れがある為、人工弁への交換が必要と判断。
会話内容(手術中)
利根川アンジュ
胸部内科からの報告では軽度の不整脈が頻発しているようです。
不測の事態が起きた場合も、冷静な対処をお願いしますね。
では先生、執刀、よろしくお願いします。
ん…?何…?心電図(オシログラフ)に異常が…。
先生…!心細動です!!
痙攣を止めます!!抗シグナル(カウンター)行きますッ!
ラインフラット!マッサージにより蘇生させて下さい!
先生!心拍蘇生(プルスバック)を早く!
先生、この子の心臓は痙攣シグナルの因子を持っているようです。
術中に、また痙攣状態に陥る可能性がきわめて高いと思われます。
もし痙攣が発生した場合は、今のように私が抗シグナル(カウンター)を当てます。
先生は、その後、速やかな心拍蘇生(プルスバック)をお願いします。
昔の単純な電気ショックと違って、抗シグナルの蘇生率は99%近いですが
長時間のフラットラインは、確実に心臓に負担がかかります。
可能な限り速やかに、蘇生措置を行いましょう。
…では、手術を継続しましょう。心房の切開をお願いします。
■失敗時■心嚢にメスをいれるんです!もう少し慎重になって下さい!
さぁ…細かい作業になりますよ!心房内を拡大して下さい。
弁の交換手術を開始しましょう。今ある弁の切除は3段階で行います。
…と、その前に、血だまりを吸わないと切除できませんね。
作業野クリアです。第1行程、弁部左繊維切除を行って下さい。
次は第2行程です、弁部右繊維切除を行って下さい。
■心細動時■心細動です…!!抗シグナル(カウンター)、行きます!!
■心細動時■心拍(プルス)、正常に戻りました。引き続き、細動には注意しましょう。
では、最終行程です。弁の切除を行って下さい。
弁の切除、完了です。トレイに摘出して下さい。
速やかに人工弁に交換しましょう。切り取った弁の位置にはめて下さい。
人工弁、想定位置に収まりました。しっかり縫合して下さい。
お見事です…!正確な縫合が身についてきましたね。
これで弁の交換手術は完了です。心臓を閉じて縫合しましょう。
ふぅ…無事、完了しましたね。
これでこの子も、みんなと一緒に遊べるようになるんですよね。
それでは、閉胸よろしくお願いします。
見ず知らずの他人に、お腹を切られて心臓までいじられて…
体はもう死んじゃうくらいビックリしてるし、苦しかったと思う。
それでも、あの小さな心臓は『絶対に死ぬもんか』って言ってた。
なんだか不思議と…そう思えてならないんです。
人間の体って、なんだか凄いですよね。
攻略
解説に沿って進めればなんなくこなせる
心臓の手術のためミスはバイタル低下になるため注意しよう
会話内容(手術後)
木下さつきの母
うちの娘は…さつきは…大丈夫ですか…?

月森孝介
手術は無事成功です。
2ヶ月程安静は必要ですが、その後は学校にも戻れますよ。

木下さつきの母
よかった…ありがとう…ありがとう先生…。

月森孝介
確かに心臓にメスをいれるなんて、ビックリしますよね。
でも、現代の医学では様々な事態の対処法が確率しています。
この手術が考案された頃に比べれば、危険度は本当に下がっているんですよ。
ちいさなお子さんの場合は、むしろ術後の心的ストレスが心配です。
元気になるまで、ご両親でしっかり面倒を見てあげて下さいね。

木下さつきの母
はい…それはもう…。
さつき…よかったね…。本当によかった…よかった…。

月森孝介
(現代の医学では…か…)

医師『申し訳ありません、この病気は現代の医学では…』
医師『お気の毒様です…』
孝介『お母さん…どうして泣いてるの…?』
孝介『お父さん、死んじゃうの?』
孝介『どうして?お父さん、治らないの?』
孝介『やだよ…!そんなのやだよ…!』
孝介『おいしゃさん、なおせないの?なんで?ねぇ…なんで…?』
医師『ぼうや、ゴメンな…』
医師『今、お父さんを治せる医者は世界のドコにも居ないんだよ…』

月森孝介
……そう…だよな。

月森孝介
院長、先日の話、お受けしようと思います。

北崎威一郎
また人の忠告を無視して、わざわざ自分の幸せを捨てるのか?

月森孝介
…昔の院長のことを聞きました。
優れた医師が、その優れた技術ゆえに、どれ程の重荷を背負うのか…
誰よりも前で病に立ち向かう事が、どんなに苦しい事か。
院長のおっしゃっている事は、きっと正しいんだと思います。
ボクの選んだのは、本当に辛い道なのかもしれません。
でも、ボクが医者になったのは、病気を治すためなんです。

北崎威一郎
………。

月森孝介
病気は辛くて、苦しい。
そして、病気で誰かを失うのは、もっと辛くて苦しい。
治らない病気なんて、あっちゃいけないんだ。
1人でも多くの、1つでも多くの病気を治したいんです。
カドゥケウスは、多くの病気を克服し、莫大な数の病人を救ってきました。
今、助からない病気の治療法を見つける力になれるのなら…
ボクは…カドゥケウスに行きます…!




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